本番エラーを、
AIが見つけて、調べて、直す。
Sentry MCPを接続するとClaude Codeから、 実際のIssue、スタックトレース、エラー発生状況、デプロイ情報などを確認できます。 AI開発を「実装」から「本番障害の調査・修正」まで広げるObservability連携です。
Sentry MCPを通じてClaude Codeが実際の障害情報へアクセスできるため、 「Issue確認 → 原因調査 → コード修正」というデバッグフローを1つの会話で進めやすくなります。
Sentry MCPとは?
Sentry MCPは、SentryのAPIとAIエージェントを接続する公式のModel Context Protocolサーバーです。
Claude CodeやCodexなどのコーディングエージェントから、自分のSentryデータを自然言語で調査できます。
公式エンドポイントは次のURLです。
https://mcp.sentry.dev/mcp
Sentry公式では、Claude Codeを利用例のひとつとして案内しています。
従来は人間がSentry Dashboardを見て判断していました。 MCPによって、スタックトレースやIssueなどの運用データ自体をAIの開発コンテキストとして利用できます。
Sentry MCPでできること
本番環境で発生しているエラーIssueをClaude Codeから確認できます。
例外の発生箇所や呼び出し履歴をコードと合わせて分析できます。
どのデプロイ後に新しいエラーが増えたか調査できます。
SentryのAIデバッグ機能Seerを利用して根本原因の分析につなげられます。
Claude CodeへSentry MCPを接続する
Sentry公式とClaude Code公式ドキュメントでは、次のコマンドが案内されています。
claude mcp add --transport http sentry \
https://mcp.sentry.dev/mcp
追加後、Claude Code内で次を実行します。
/mcp
ブラウザでSentryへログインし、OAuth認証を完了すれば接続できます。
APIキーを手動でClaude Codeへ貼り付ける必要はありません。
最初に試したい質問
接続後は、Sentryのデータについて自然言語で質問できます。
> 過去24時間で最も多いエラーを教えてください。
> このIssueのスタックトレースを確認してください。
> どのデプロイ後から発生していますか?
> 現在のコードと照合して、
原因候補を特定してください。
Claude Code公式ドキュメントでも、Sentry MCPの利用例として同様の質問が紹介されています。
SentryのIssueをAIがどう見る?
このようなエラーコンテキストを、Claude Code側の実際のコードベースと組み合わせて分析できるのがSentry MCPの強みです。
本番エラーから修正までの流れ
本番環境の例外・エラーがSentryに記録されます。
MCP経由でスタックトレースや関連情報を取得します。
エラー発生箇所と現在の実装を比較します。
スタックトレースやデプロイ情報から根本原因を絞ります。
Claude Codeが必要な変更を実装します。
テストやビルドを実行して修正を確認します。
「Sentryを見る人」と「コードを直すAI」が別々ではなくなることで、本番障害対応のループをかなり短縮できます。
Sentry Seerとは?
「なぜ壊れたか」をAIが分析する。
SeerはSentryのAIデバッグエージェントです。 Issueコンテキストやスタックトレース、トレース、ログなどを使って原因分析や修正提案を行います。
Sentry MCPでは、Issueに対してSeerによる分析を利用し、原因特定を支援できます。
SentryのMCP公式ページでは、Issue取得後にSeerでスタックトレースを分析し、その結果をLLMがコード修正へ使うフローが紹介されています。
SeerからClaudeへ修正を渡す機能もある
2026年、SentryはSeerのClaude Agent連携を正式提供しています。
SeerがIssueの根本原因を分析した後、そのコンテキストをClaudeへ渡し、修正コードを書いてPull Requestを作成するフローに接続できます。
Claude CodeからSentryへアクセスし、Issueやスタックトレースを取得して調査する。
Seerが障害を分析し、原因コンテキストをClaudeへ渡して修正・PR作成へつなげる。
監視システム自身が問題を発見し、原因を分析して、修正エージェントへ仕事を渡す。 これはAI開発の自動化においてかなり大きな変化です。
どのデプロイで壊れたか調べる
本番障害では、「何が壊れたか」と同じくらい「いつ壊れたか」が重要です。
Sentry MCPを使うと、Claude Codeからデプロイとの関係について質問できます。
> このエラーはいつから増えていますか?
> 直前のデプロイを確認してください。
> 変更されたコードとIssueの
スタックトレースを比較してください。
エラー発生タイミングとGit・Vercelなどの変更履歴を組み合わせると、原因調査をさらに効率化できます。
Trace・ProfilingなどもAI開発へ
Sentryは2026年に、エージェントが使うAPIを拡充し、Trace、Profiling、Attachmentsなどのエンドポイントを公式ドキュメント化しています。
Trace全体を取得すると、単一の例外だけでなく、
どの処理から始まり → どのサービスを通り → どこでエラーになったか
という分散システム全体の流れを分析しやすくなります。
UIの壊れ方もSentryからAIへ
Sentryは2026年6月、SnapshotsをOpen Betaとして公開しました。
PRごとにスクリーンショット差分を比較し、意図しないUI変更を検出する仕組みです。
公式発表では、AIエージェントがSentry MCP経由でSnapshot差分へアクセスし、レビューや修正に利用できるとされています。
PlaywrightによるE2EとSentry Snapshotsを組み合わせることで、 機能の動作だけでなくビジュアル回帰までAI QAへ広げられます。
Vercel・Supabase・Playwrightと組み合わせる
ここまでのMCP記事を組み合わせると、かなり強力なAI開発ループになります。
DB・Auth・ログ・Functionsを確認。
コードを実装・修正。
Previewとデプロイログを確認。
ブラウザでユーザー操作を再現。
本番エラー・Trace・Issueを監視。
障害があれば原因を分析して再修正。
セキュリティと権限管理
センシティブな情報が含まれる可能性がある。
Sentry MCPを利用する場合は、 AIへどのOrganization・Project・Issue情報を見せるかを意識する必要があります。
- 必要なSentryアカウントだけ接続する
- OAuth接続を不要になったら解除する
- 本番ログに個人情報を不用意に保存しない
- AIが取得したエラー情報をレビューする
- テスト・Preview環境でもSentryを活用する
- 機密情報を含むIssueの扱いに注意する
Claude Codeでは/mcpメニューから認証情報をクリアし、接続を解除できます。
なぜSentry MCPが重要なのか?
AIコーディングは、コードを書く工程だけならかなり高速化しました。
しかし本番運用では、
異常を発見する → 状況を理解する → 原因を特定する → 修正する → 再検証する
という工程が必要です。
「本番を直す人」へ。
ObservabilityとCoding Agentがつながることで、 AIは開発環境だけでなく、実際のサービス運用からフィードバックを受けて修正できるようになります。
コード生成だけでは「作る」工程しか自動化できません。 Sentryのような監視基盤とつながることで、 AI自身が結果を観測して、問題を見つけ、修正するサイクルへ進みます。
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出典:Sentry公式「Sentry MCP」「Seer」「Sentry Changelog」、Anthropic Claude Code公式「Connect Claude Code to tools via MCP」ほか。機能・提供状況は記事執筆時点の情報です。