Claudeとは?
Claudeは、AI企業のAnthropicが提供するAIアシスタントです。文章の作成や要約だけでなく、複雑な問題の推論、Webを使った調べもの、ファイルの読み込みと作成、コードの実行、ほかのアプリとの連携、時間のかかる作業の代行までを、1つの会話の中で扱えます。「Claude」という名前は、AIアシスタントのアプリと、その中で動くAIモデルのシリーズの両方を指します。開発向けのエージェント型ツール「Claude Code」と、自社のサービスにClaudeを組み込むための「Claude API」は、それぞれ別の製品です。
最新モデル(2026年10月5日時点)
2026年10月5日時点で、Anthropicが現行モデルとして案内しているのは次の4つです。
- Claude Fable 5.1:難しい推論や長時間のエージェント作業向けの最上位モデル(2026年9月公開)。
- Claude Opus 5.5:長時間のコーディングや知識労働向けで、多くの用途の第一候補とされるモデル(2026年9月公開)。
- Claude Sonnet 5.5:速度と性能のバランスに優れたモデル(2026年9月公開)。
- Claude Haiku 4.5:最も速いモデル。
Fable 5.1、Opus 5.5、Sonnet 5.5は最大100万トークンの文脈を扱え、1回に最大12万8,000トークンを出力できます。Haiku 4.5は20万トークン・最大6万4,000トークンです。なお、2026年10月5日時点の案内では、Haiku 4.5はAPIでは2026年10月15日以降に退役する予定とされています。Opus 5やSonnet 5などの以前のモデルは、APIで旧モデルとして引き続き使えます。
Claudeでできること
Claudeは、質問にすばやく答えるだけでなく、仕事を丸ごと任せることもできるアシスタントになっています。これまで「Claude Cowork」として提供されていたタスク実行の機能は、通常の会話と1つに統合されつつあり、Claudeが依頼の内容に合わせて使う道具を選びます。この新しい体験は、ProとMaxから段階的に提供されています。
- Webを調べ、ファイルを読み、コードを実行して、結果をまとめる。
- 文書、数式入りのスプレッドシート、PowerPointで開けるプレゼンを作る。
- 時間のかかる作業をクラウドで続け、終わったら結果を受け取る。
- 決まった時間に作業を繰り返す(スケジュール実行)。
- Claudeのデスクトップアプリでは、許可したフォルダーのファイル操作やブラウザ操作もできる(パソコンを直接操作する機能は、ProとMaxでベータ)。
作業の進め方は、操作のたびに確認を求める設定(初期設定)と、自動で進める設定から選べます。
ProjectsとArtifacts
Projectsは、関連する会話、ファイル、指示をまとめておく機能です。Freeプランでは5つまで、有料プランでは無制限に作れます。Projectsをチームで共有できるのはTeamプラン以上です。Artifactsは、Claudeが作った文書、コード、図、簡単なアプリなどを、会話の横で確認・編集できる機能で、すべてのプランで使えます。
Web検索とResearch
Web検索はすべてのプランで使え、新しい体験では必要なときにClaudeが自動で検索します。Researchは、複数の情報源を時間をかけて調べ、詳しいレポートにまとめる機能で、有料プランで使えます。ふだんの質問にはWeb検索、しっかりした調査にはResearchという使い分けになります。
ファイルの作成とコード実行
PDFや画像、表などのファイルをアップロードして読み込ませられるほか、Claudeがコードを実行してデータを分析したり、ファイルを作成したりできます。この機能は無料プランを含むすべてのプランで使えます。作成したファイルはダウンロードして、ほかのアプリでも使えます。
コネクタ・Skills・拡張機能
コネクタを使うと、Google Drive、Gmail、Google Calendar、Microsoft 365、Slack、Linear、Salesforceなどのサービスの情報をClaudeから参照し、操作できます。MCP(Model Context Protocol)に対応したサービスは、カスタムのコネクタとして追加できます。コネクタは接続先サービスの権限をそのまま引き継ぐため、自分が見られない情報にClaudeがアクセスすることはありません。
Skillsは、決まった作業の手順をClaudeに覚えさせる仕組みで、Pluginsは複数のSkillsやコネクタをまとめたものです。有料プランでは、ChromeでClaudeを使える「Claude in Chrome」や、Microsoft 365・Outlookの中で使う機能も利用できます。GoogleドキュメントやWordの中で使う機能は、現在ベータです。
Claude Design・Docs・Slides・Science
有料プランでは、資料づくりや研究に向けた機能も使えます。
- Claude Design:会話でデザインやプロトタイプ、1枚資料を作る機能(ベータ)。
- Claude Docs:チームで共同編集できる文書をClaudeと作る機能(ベータ。一部の高度なデータ管理構成の組織では使えない)。
- Claude Slides:プレゼン資料を作る機能。
- Claude Science:データ分析や研究作業を行う、科学研究向けのデスクトップアプリ(ベータ)。
音声モード・メモリ・Incognito
音声モードは、Claudeと声で会話できる機能で、すべてのプランでベータとして提供されています(Fableモデルは音声モードに対応していません)。メモリを使うと、以前の会話の内容を踏まえて答えてもらえます。Incognito(シークレット)チャットは、履歴やメモリに残さない一時的な会話で、AIの学習にも使われません。
Claude Codeとの違い
Claudeは、文章・調査・資料作成など幅広い仕事に使う汎用のAIアシスタントです。一方のClaude Codeは、ターミナルや開発ツールの中でコードを読み書きし、実装や修正を進める開発者向けのエージェント型ツールです。Claude CodeはProを含むすべての有料プランで使え、Claudeのチャットと同じ使用量の枠を共有します。大量に使う場合は、API(従量課金)に切り替えることもできます。開発の詳しい使い方はClaude Codeのページをご覧ください。
無料プランでできること
Claudeには無料のFreeプランがあり、継続して使えます。Web・デスクトップ・スマートフォンで会話でき、Web検索、ファイルの作成とコード実行、メモリ、コネクタ、Artifacts、音声モード、Skillsを利用できます。Projectsは5つまでです。使えるモデルはSonnetとHaikuで、OpusやFableは使えません。使用量には上限があり、5時間ごとに回復します。具体的なメッセージ数は決まっておらず、会話の長さや使う機能によって変わります。
Claudeの料金プラン
2026年10月5日にClaude公式の料金ページで確認した、個人向けプランの価格です(米国向けの表示、税別)。
- Free:0ドル。
- Pro:月払いは月20ドル。年払いは年200ドル(月あたり約17ドル)。
- Max 5x:月100ドル。Proの5倍の使用量。
- Max 20x:月200ドル。Proの20倍の使用量。
日本向けの料金ページでは、10%の消費税を含む米ドルで表示されており、Proは月払いが月22ドル、年払いが年220ドル(月あたり18ドル)、Maxは月110ドルからです。日本円での価格は表示されていません。Maxは月払いのみで、年払いはProとTeamで選べます。
Proでは、Opus、Research、無制限のProjects、Claude Code、Claude Design・Docs・Slides、Claude Science、Chrome・Microsoft 365との連携が加わります。Maxは、Proの内容に加えて使用量が多く、出力の上限が高く、混雑時に優先して使えます。「5x」「20x」は使用量の目安で、処理が速くなるという意味ではありません。
TeamとEnterprise
Teamプランは2〜150人の組織向けです。標準席(Standard seat)は年払いで1席あたり月20ドル、月払いで25ドル、使用量の多いプレミアム席(Premium seat)は年払いで1席あたり月100ドル、月払いで125ドルです。シングルサインオン(SSO)、まとめての請求と管理、組織内の検索、Projectsの共有などに対応し、初期設定でチームのデータをAIの学習に使いません。
Enterpriseプランは、1席あたり月20ドル(年払い)に、実際の使用量をAPI料金で加算する料金体系です。Teamの機能に加えて、SCIMによるユーザー管理、監査ログ、Compliance API、データ保持期間の設定、役割ごとの権限管理、IPアドレス制限などを使えます。HIPAAに対応した構成も用意されています。
使用量の上限の仕組み
Claudeの使用量は、5時間ごとに回復する枠で管理されます。有料プランには、これに加えて週ごとの上限もあります。Web、デスクトップ、スマートフォン、Claude Codeでの利用は、すべて同じ枠から消費されます。Proは無料プランの5倍以上、Max 5xとMax 20xはそれぞれProの5倍と20倍の使用量が目安です。上限に達した後も、有料プランでは「usage credits」(API料金と同じ単価の従量課金)を使って作業を続けられます。最上位のFableモデルは、Maxでは週の上限の50%まで追加料金なしで使え、ProではUsage creditsでの利用になります。
API(Claude Developer Platform)
自社のアプリやサービスにClaudeを組み込むには、Claude APIを使います。APIはサブスクリプションとは別の、使った分だけ支払う料金体系です。2026年10月5日時点の主なモデルの価格(100万トークンあたり)は次のとおりです。
- Claude Fable 5.1:入力10ドル、出力50ドル。
- Claude Opus 5.5:入力4ドル、出力20ドル。
- Claude Sonnet 5.5:入力2ドル、出力10ドル。
- Claude Haiku 4.5:入力1ドル、出力5ドル。
まとめて処理するBatch APIは50%割引になり、プロンプトのキャッシュで費用を抑えることもできます。Web検索ツールは1,000回あたり10ドル、コード実行は毎月一定時間まで無料です。ClaudeのモデルはAmazon Bedrock、Google Cloud、Microsoft Foundryからも利用できます。
商用利用と出力の権利
個人向けプラン(Free・Pro・Max)の利用規約では、Anthropicは出力に対する権利を利用者に譲渡するとしています。Team・Enterprise・APIに適用される商用規約では、出力は顧客のものとされ、第三者から知的財産権の侵害を主張された場合のAnthropicによる防御・補償の条項もあります(条件付き)。業務でClaudeの出力を使うこと自体は想定されています。
ただし、商用利用できることと、出力が正確であることや、著作権などの法的な安全性が保証されることは別の問題です。Claudeの出力は誤りを含むことがあり、サービスは現状のまま提供されます。また、Anthropicと競合するAIモデルの開発や学習に出力を使うことは禁止されています。
データの扱いと学習
データの扱いは、個人向けプランと組織向けのプランで大きく異なります。
- 個人向け(Free・Pro・Max):利用規約では、設定でオフにしない限り、会話がモデルの改善(学習)に使われます。設定はいつでもオフにできますが、フィードバック(高評価・低評価)を送った会話と、安全性の確認の対象になった会話は、オフにしていても使われる場合があります。
- 組織向け(Team・Enterprise)とAPI:初期設定で、入力と出力をモデルの学習に使いません。
削除した会話は、履歴からすぐに消え、30日以内にAnthropicのシステムからも削除されます。Incognitoチャットは学習に使われませんが、安全のため30日間保持されます。フィードバックを送った会話は最長5年保存されます。
セキュリティ
Anthropicは、商用製品(Claudeの組織向けプランやAPI)について、SOC 2 Type I・Type II、ISO 27001:2022、AI管理システムの国際規格ISO/IEC 42001:2023の認証を取得しており、HIPAAに対応した構成も提供しています。シングルサインオンはTeam以上、SCIMや監査ログはEnterpriseで使えます。Team・Enterpriseでは、コネクタで許可する操作を組織単位で制限することもできます。
日本語対応と対応デバイス
ClaudeはWebとデスクトップアプリの表示を日本語に切り替えられます。会話はどの言語でもでき、日本語で話しかければ日本語で答えます。音声モードには、表示とは別に話す言語の設定があります。ヘルプセンターや料金ページにも日本語版があります。
ClaudeはWebブラウザのほか、macOS・Windows向けのデスクトップアプリ、iOS・Android向けのスマートフォンアプリで使えます。ファイルやブラウザを操作する機能は、デスクトップアプリで使います。Claude in Chromeや、Microsoft 365・Googleドキュメント向けの機能は、それぞれの拡張機能やアドインとして提供されています。
ChatGPT・Geminiとの違い
ChatGPTは、文章作成から画像生成まで幅広く扱えるOpenAIのAIアシスタントで、GeminiはGmailやGoogleドキュメントなどGoogleのサービスとの連携が強みです。Claudeは、長い資料の読み込みや文章作成、コーディング、ファイル作成からタスクの代行までを一続きで進められる点に特徴があります。画像の生成を重視するならChatGPT、Googleのサービス中心の仕事ならGemini、文章・資料作成や開発を中心に使うならClaude、という選び方ができます。
Claudeのメリットと注意点
メリットは、長い文章や資料を扱いやすく、文章作成、調査、コーディング、資料作成までを1つのサービスで進められることです。無料プランから使え、コネクタやClaude Codeと組み合わせれば、実際の業務の流れの中でAIを使えます。
注意点は、使用量に上限があり、最上位モデルのFableはProでは追加料金の対象になることです。Claude Design・Docs・Science、音声モード、パソコンの操作など、ベータの機能も多くあります。また、個人向けプランでは初期設定で会話が学習に使われるため、仕事の情報を扱う場合は設定を確認するか、組織向けのプランを検討しましょう。
どんな人におすすめ?
長い資料を読み込んで要約・分析したい人、企画書や報告書などの文章を頻繁に作る人、調べものやデータ整理をAIに任せたい人に向いています。開発者はClaude Codeと組み合わせることで、同じプランの中でコーディングまで進められます。Claudeの基本的な使い方はClaudeの基礎ガイドでも解説しています。一方、AIの答えだけで重要な判断を完結させたい人や、画像・動画の生成を主な目的にしている人には向きません。
Claudeの使い方
- claude.aiまたはアプリでアカウントを作る(無料プランで始められる)。
- 入力欄に依頼を書く。資料があればファイルをアップロードする。
- よく使う資料や指示は、Projectsにまとめておく。
- Google DriveやSlackなどの情報を使いたい場合は、設定からコネクタを接続する。
- 仕事で使う場合は、設定のプライバシー項目で、会話を学習に使うかどうかを確認する。
FAQ
Q. Claudeは無料で使えますか。
A. 使えます。無料プランでも会話、Web検索、ファイルの作成、コネクタなどを利用でき、使用量の枠は5時間ごとに回復します。OpusとFableは有料プランで使えます。
Q. ProとMaxの違いは何ですか。
A. Maxは、Proの5倍(Max 5x、月100ドル)または20倍(Max 20x、月200ドル)の使用量を使えるプランです。出力の上限が高く、混雑時にも優先して使えます。
Q. ClaudeとClaude Codeは何が違いますか。
A. Claudeは汎用のAIアシスタントで、Claude Codeは開発者向けのコーディングツールです。Claude Codeは有料プランに含まれ、同じ使用量の枠を使います。
Q. 入力した内容はAIの学習に使われますか。
A. 個人向けプランでは、設定でオフにしない限り学習に使われます。Team・Enterprise・APIでは、初期設定で学習に使われません。
Q. Claudeで作った文章を仕事で使えますか。
A. 使えます。出力の権利は利用者に譲渡されます。ただし、内容の正確性や著作権などの法的な安全性は保証されないため、公開前に確認しましょう。
Q. 日本語で使えますか。
A. 使えます。Webとデスクトップアプリでは表示を日本語にでき、会話も日本語でできます。


